前回の話はこちら
「この家を出ると母に伝えにいく」と夫が居間をでて、かれこれ5分。
義母の部屋からは、怒鳴り声と物を投げつける音がずっと聞こえていて、荒れているなっていうのが手を取るようにわかってしまいます。
みに先生や先輩方の意見も参考にさせてもらって、義母にどう伝えるかを2人で考えました。今までの相続や義母のわがままのことは置いといて
- この実家を引き継ぐのではなく、自分名義の家を買って自分の資産を持ちたい
- だから遺言状は作らないで良い
- 仕事は変わらないから疎遠になることも、遠くに行くこともない
- 新居が決まるまでもう少しの間、良ければここに住まわせてほしい
夫から淡々と、そう伝えることに決めました。
それでもやっぱり義母は荒れに荒れて、後で聞けば相当な暴言を吐かれたけど、ぐっと辛抱したみたいです。きっとその時は、義母からしたら、私たち夫婦に捨てられた、裏切られたと思ったことでしょう。
こちらもやられた!!と思った時は、なぜそんなことするの?押しつけがましいし、頭ごなしに決めつけて腹が立つ!と怒りや悲しみで相手の考えが理解できなくなってしまいます。
でも、少し離れて冷静に義母は、私たちが憎くて今までのような事をしてきた訳ではないとわかるようになりました。
以前、些細な事ですが
食事を家族でしても、大皿料理が私の分だけとりわけられていないこともありました。
洗濯ものも、基本、義母と私たちのものは別でそれぞれにしていたけれど、ある時私のものだけはじかれて、ほかのものは洗濯されて干されていたこともあります。
夫がなぜそんなことをするか理由を聞けば、「姑に色々世話を焼かれるのはお嫁さんは嫌だと思うからそうした。自分もそうだったから。」と言っていたそうです。
何かおかしいけれど、自分の経験から義母なりに、気を利かせたつもりだったのだと思います。
中医学をやめなさいという手紙だって、夫に対してのおばあちゃんの相続や、遺言書を作ってやるというというのも、やり方はどうあれ、義母なりの気づかいや愛情でした。
残念ながら、それらのことが私たちにとって全くありがたく思えなかっただけで。
きっと施した本人は、あれだけ親切にしたのになぜ?とわからないでいたと思います。
今でも理解しているか謎ですが、
それでも別で暮らすことによって、距離が取れて、いつか冷静になった義母が何かに気づいてくれることを祈ります。
そして同居は私にとっては大変な事の連続でしたが、そればかりではなく、良かったこともちゃんとありました。
娘を見てくれたから中医学の勉強ができたこと。
家賃がかからなかった分、多少貯金ができたこと。
それに気づくこともできました。
その時はまだすさんでいたけれど、義母にありがとうと感謝をして、
そして私たちはこの家を出る準備をはじめます。
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